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2008年9月19日 (金)

おくりびと

Mov152

「おくりびと」見ました。東京でチェロ奏者の夢破れ、田舎に戻った主人公・大悟が遺体を棺に納める「納棺師」の職に就くことに。最初は遺体に触れることに抵抗感や嫌悪感を感じながら、多くの別れの場面に立ち会うことで、故人を送り出す清廉で崇高なその役目を徐々に理解していくといった流れ。テーマ的に粛々とした中に時折差し込まれるユーモアに笑わされ、その神聖な儀式を通して描かれる死というものを静かに深く考えさせられました。人の死を題材にした映画はよくありますが、この作品は「死ぬ人間」ではなく、その後も生きていかなければならない「残された人々」に焦点を当てているのが切り口としては新鮮でした。「死」という個体としての人間の営みは、死の瞬間に故人から残された人達へと引き継がれ、その人々が悲しみと対峙して事実を受け入れるための社会的な儀式へと昇華されていくのだと思います。人の死を覆い隠し目にする機会が少なくなり、命を軽んずる犯罪の増える現代社会において、あらためて「死」に対する尊厳と礼儀を考えるきっかけとなる良作映画でした

我々もまた「死」に向かう道の途中にある者として、火葬場のおじさんが旅立つ死者に贈る「また会おうのぅ」という優しい言葉には心から共感できました。

おくりびと [DVD]
おくりびと [DVD]
  • 発売元: アミューズソフトエンタテインメント
  • 発売日: 2009/03/18

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